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ひげの塾長 ここだけの話
2号 2020年7月号

 コロナ騒動も収まりつつあります。って書こうと思ったら、天草で初の新型コロナ感染者が出たみたいです。95歳のご老人ということですが、どうぞ軽く済みますように、また感染が広がらないように心から願いたいと思います。


 さて、学校も再開され、子どもたちはほぼ日常生活を取り戻したようですが、みなさんのご家庭ではどうでしょうか。今回は、皆さんが一番お知りになりたいであろう「効果的な学習習慣のつけ方」について僕の専門でもある心理学的見地から書いてみたいと思います。


 その名の通り、いやな勉強も習慣にしてしまえば良いのです。習慣にしてしまえば、あとは歯を磨くように、毎日しっかり勉強することができるようになります。ポイントは、「決まった時間に決まった場所で」です。まずこれで勉強に向かう習慣をつけます。内容は二の次で、とりあえずは勉強をするために、決まった場所で決まった時間に勉強らしきものをすることから始めます。


 時間は最初は15分です。子どもの集中力はだいたい15分しか持ちません。ですから最初は15分から始め、だんだん時間を長くしていきます。最終的には2時間勉強できるようになれば、最低必要限度の勉強量は確保できます。時間は何時でも良いのですが、うちの場合は将来学校で部活動をするということを前提の上、午後8時からにしました。午後8時になるとテレビを消して、各自決まった場所に移動して勉強を始めていました。テレビを消すのは親にとっては難しいかもしれませんが、習慣がつくまで2,3か月は我慢してみてください。


 次に場所ですが、最初は決まった場所で、習慣がついてきたらどこで勉強しても良いことにします。勉強部屋がある場合は仕方ありませんが、おすすめは居間です。特に親の目が届く場所は、子ども達は落ち着いて勉強ができるようです。実際、東大生に調査すると、小さい頃は居間で勉強していたと答える生徒が多いそうです。


 時間と場所については、必ず親子で話し合って決めてください。親が勝手に決めて押し付けるのはよくありません。子どもの意見を優先して決めてください。


 さあ、時間と場所が決まったら、次に勉強内容ですが、最初は宿題でも何でもいいです。宿題をやりたくないときは読書でも、低学年ならお絵かきでも大丈夫です。うちの子は最初切り絵とかやってました。まあ3歳でしたから(笑)。小学生でしたら、宿題、読書、音読、計算などの中から、選ぶと良いでしょう。


 3か月これを続けることができれば、かなりの確率で学習習慣が付きます。そうなったらこっちのものです。内容などを親子で話し合ってだんだんレベルを上げていけば良いと思います。学習の習慣がついて学習内容のレベルが上がってくると、学校の成績はウナギのぼり、ぶっちぎりでトップに立つのも夢ではありませんよ。

過去コラムはコチラ

田中 博樹

熊本大学教育学部心理学教室卒業

​TM学習センター塾長

 小学校教諭だった経験と心理学のノウハウを活かし、​ユニークな学習方法で子供たちの学習方法を確立。

​ 与えられた課題を自分のペースで取り組みながら、わからない所や自分では解決できない所があった場合に指導者に質問するという、一人ひとりが自分のペースで自分のレベルに合った学習ができるような「自立型個別指導」という方式で子供たちの学習を進めている。

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